2010/01/27

コスタリカ、謎の丸石(石球)巡礼

 1月23日

ニカラグアのオメペテ島から早朝の船でサン・ホル、リーヴァイスへ移動。コスタリカ行きの国際バスに乗る。1時間ほどで国境へ到着。ニカラグアの出国手続きで1時間、それからコスタリカの入国手続きをするも、そこには300人近い行列ができていた。炎天下の中、3時間以上待たされることになる。ニカラグアからの出国からコスタリカへの入国は4時間もかかり、コスタリカの首都サンホセに到着したのは夜8時を回っていた。その日は、予定していたプール付きのホステルへチェックインして休む。

中米最後の石巡礼地は、コスタリカ共和国。ここには謎の丸石(石球)があり、どうしてもお目にかかりたいと思っていた。

1930年代、コスタリカの南部ディキス地方でアメリカのユナイテッド・フルーツ社がバナナ農園を作るためのジャングルを開墾をしたところ、地中からいくつもの球体の石がごろごろと出てきた。その石の総数は500個以上といわれ、直径2㎝くらいの小さなものから、直径2.5mもの大きなものまであった。最大級の石球の重量は約25トンもあり、驚くことに多くの丸石は真球に近かったという。


24日、我々はさっそくサンホセ市内の丸石巡礼へ向かった。最初に訪れたのは、国立博物館。

9時の開館に合わせて行くも、受付係の遅刻で15分待たされてから中に入る。するといきなり中庭に置かれた丸石が目に飛び込んできた。



何ともかわいい、そして存在感がある。しばし、見惚れてしまう。さらに奥の庭に意図的に配置された丸石は、石庭を感じさせる。

あるコーナーでは、これら丸石が発見された当時の様子などが写真を交えて展示されていた。展示コーナーに置かれた丸石たち。



割れた丸石には、ペトログリフが彫られていた。

丸石を見ているだけで、妙に元気になってくるのが不思議だ。

博物館の外に出ると、ベンチの下に丸石を発見。

立派な建物の門の上に載せられたペアの丸石。

裁判所の前に置かれたバラの花に包まれた丸石。

直径3mあまりの巨大な丸石のモニュメント(石では無い)まである。

 これらの丸石は、西暦300800年頃にこの地で栄えたディキス石器時代に作られたものとの説が有力だが、何のために使われていたかは、はっきりしていない。ただ、この丸石を作った時代には、高度な石彫技術、黄金細工技術があり数々の遺物を博物館で見ることができた。

花崗岩を人為的に加工して作られた丸石たち。この球体はどこか地球を感じさせる。古代の人々は、この大地である地球を感じながら丸石を造っていたのではないだろうか。

 エコツーリズム発祥の地であるコスタリカ共和国は、1948年に憲法の規定で軍隊を廃止した世界初の国でもある。コスタリカの丸石(石球)は、まさに平和を象徴している。

最後に子供博物館の中庭を訪ねると、丸石の三兄弟が仲良さそうに並べられていた。



 本日(1/26)、中米から南米コロンビアへ飛ぶ。

            コロンビア第二の都市メデジンにて

                             郡司 拝