2009/07/22

マルタ、ゴゾ島の巨石神殿と岩窓

 7月19日
マルタ島の北西約6kmにあるゴゾ島に向かう。この島にも先史時代からの巨石神殿がある。
ヴァレッタからバスで約1時間15分、フェリーに乗り変え約20分でゴゾ島のイムジャール港に到着。そこからバスでヴィクトリアへ行き、乗り換えてジュガンチィーヤ神殿に向かう。
入場券を購入し中に入ると、巨石の石組がまるでパズルのように組んであり高さが8mもの大きな巨石の壁で囲われている。

巨石神殿を後ろから周るように正面に出て、ロープで囲われた左手の神殿に入ると巨石の石組や祭壇のような石組があった。

この巨石神殿は、サンスナという巨人女性が造ったという伝説があり、紀元前4000千年前に建造されたもので地中海沿岸で最も古い建造物とされている。
神殿の奥はかなり破壊されているようで、鉄パイプがむき出し状態になっていて修復中であった。
入口近くの高さ約3mの巨石の門には大きな穴がいくつも貫通していた。その穴は、一体何のために空けられたのだろうか。
勝手ながらロープを越えて、向かって右側の神殿に吸い込まれるように入ってしまう。こちらの神殿は保存状態がよく、手前の石組や石門、奥に祭壇がよい状態で残っているようだった。奥の祭壇は、サンゴの石が置かれ、その光景は沖縄のウタキ(御嶽)を彷彿させるものがあった。
その後、ヴィクトリアに戻り、アズールウインドーへ向かう。アズールウインドーとは、直訳で青い窓の意味。
ここは、数千年の歳月をかけて浸食された天然の地形で、巨大な四角い穴が窓のように空いていた。高さ約20m幅約100m、奥行き約40mの大きさがあり、自然の造形美に圧倒された。

帰りがけ、岩場の近くの海岸縁で二つの石笛を見つけた。
それぞれの石を思いっきり吹くと、高音が鳴った。
ゴゾ島の大地に音を奉納し、元の海に流す。

          イタリア、シシリー島にて  郡司 拝